ぴーちくぱーちく

うるさーーーい!

次の自己紹介

家に帰ってくると妙に雰囲気が暗い。もう夕暮れ時なのに電気が点いていないし、なんていうか、誰もいないときより余計に響く居心地の悪い静けさが玄関から廊下にかけて充満していた。ごくり、とつばを飲み込んで私は「おかあさん?」と暗がりに問いかける。返事はない。一歩、二歩、普段だったら長さなんて気にしたこともない廊下を慎重に歩いて台所のドアを開ける。キッチンテーブルを囲むように、父と母、それに弟が座っているのが見えて私はホッとした。しかし、やはり様子がおかしい。妙にシリアスというか、みんな押し黙って下を向いているのだ。そして変だなと思った、弟は東京に就職して普段は実家にはいない。最初は、帰省を私が知らされていなかっただけだと思った。しかし、よく見るとそれは弟ではなかった。どうして私は"これ"を弟だなどと思ったのだろう。父、母とテーブルを囲んでいる人間といえば弟だと脳が決めつけてしまっていたのだ。これは、弟なんかじゃない!それどころか、これは、ああ!アアァァアァアアァァアアァァアァァァアァァzァァ………

それが俺です、こんにちは。